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Podróże pana Kleksa クレクス先生の旅行

ポーランド映画 (1985)

マーチン・バランスキー(Marcin Baranski)が重要な脇役を演じる、クレクス・シリーズの第2作。第1作に比べ、一般的な評価は低いが、全体の構成は理にかなっている。映画は、車椅子でしか動けない一人の少年が、ベッドのロープにつかまって車椅子からベッドに移り、自分の不幸を嘆いているシーンから始まる。そこに現れたのが、クレクス先生。この子を元気付けてやろうと、「お話し」を始める。物語の主要な登場人物は、「童話大祭」を開催するタレドシア王国の王アポリナレと、ロボット軍団を使って「発明者の島」を侵略・支配したヴェルキ・エレクトロニック(「偉大な電子工学者」のようなニュアンス)の2人。童話大祭は最も美しい寓話の作者を競うもので、提出されたすべての物語を記録するため大量のインクが用意された〔なぜか、海岸に係留された巨大な木の樽のなかに収められている〕。しかし、この大祭を妨害しようとするヴェルキ・エレクトロニックは、部下のアロイゼ・ボンベル将軍(第1作で美容師フィリップの助手だった人物)を送り込んで、樽をレーザー銃で破壊し、インクを海に流出させる〔このシリーズの最大の弱点は「なぜ」がきちんと説明されないこと。ここでも、なぜ妨害するのか理由はさっぱり分からない〕。悪役は、この2人に加え、将軍と呼応して働く工作員ボニ・アル・ファツェゴ。因みに、この映画はポーランド製作だが、全面的にソ連が協力し、撮影場所もアルメニア、クリミア、コーカサスで行われ、タレドシアは百年以上前のイスラム王国そのもの。一方のロボット王国は未来的なので、そのミスマッチがクレクス・シリーズらしい。インクを失い、大祭の開催が危ぶまれた王は、当代一の知恵者クレクス先生に助けを求める。その時、先生は、雪崩山脈にある空手の原で、永年の師パイ・ヒー・ヴォーと一緒にいたが、王の招聘を受けて別れを告げる。その時、師から餞別にもらったのがダイヤモンドの玉。一種のエネルギー源だ。クレクス先生は王の前に参上すると、新たなインクの供給源に心当たりがあるので、帆船と、有能な船長と13人の乗組員の提供を求める。さっそく希望は叶えられ、帆船は出航する。その中に、1人のキャビンボーイの少年がいた。彼の名はピエトレック(Pietrek)。帆船には、工作員ボニ・アル・ファツェゴがボニファツェと名前を変えて潜入し、アロイゼ将軍の高速駆逐艦を呼び寄せるが、クレクス先生は帆船を潜水させ、深海の女王アベの国に向かわせる。そこで良質なインクが得られるはずだったが、ボニファツェの破壊工作でインクを失う。クレクス先生は女王アベの好意で、バチスカーフを借りて水面に浮上する。そこは、アプチカルティム半島のピグーラジュ(「薬好き」のようなニュアンス)王の国。先生は、そこで、王に匿われていた先生の旧知の友アルチメカーニック(「電気の達人」のようなニュアンス)と再会。彼は、「発明者の島」から連れ去られて友人たちを解放することを永年の夢としてきた。そこで、アルチメカーニックは、ピグーラジュ王の助けを借りて、クレクス先生と一緒にボートで発明者の島に渡る。島に隠してあったのは、現在でも存在しないような「物語飛行艇」という名の垂直離着陸できるロケット機。そして、武器は、パスタ(正確には、セダニーニという表面に筋の入ったマカロニ)を巨大化する拡大器。ロケットはヴェルキ・エレクトロニックの本拠地に直行する。機の中には、ピエトレックは乗っていない。彼は、ボニファツェが怪しいと睨んで追跡するうち、アロイゼ将軍に捕まり、いち早く本拠地に連行されていたのだ。ピエトレックの監視役は、美容師フィリップを再現したロボット〔フィリップは、第1作で死んだ?〕。クレクス先生の巨大パスタは、ロボット兵をすべて無力化し、本拠地の制圧に成功。ヴェルキ・エレクトロニックはロケットに宇宙に逃亡し、アロイゼ将軍は海に流れ出たインクによる汚染を元に戻すよう命じられ、ボニファツェは罰として幼児にされる。アルチメカーニックは、仲間の科学者たちを解放してもらったお礼に、インクの自噴する場所を示した地図をプレゼント。これで万事はうまく収まった。タレドシアの王は、王宮の前に「インクの井戸」ができて大喜び。クレクス先生を讃える盛大な合唱で物語は幕を閉じる。自分が活躍できた幸せな夢から少年が目覚めると、病室の中にはダイヤモンドの玉が輝いていて、少年は普通に歩くことが出来た。2時間半にわたる映画をコンパクトにまとめると以上のようになる。一読しただけではさっぱり分からないと思うが、映画を観ていても分からないのは同じ。すべてが不条理で、安手のファンタジーと幼稚なSFがミックスしているので仕方がない。くどくどと書いてきたのは、以下のあらすじでは、マーチン・バランスキーの出演部分に限定して紹介するため。再度簡単に書くと、病院(1)→帆船(2)→深海の女王アベの国(3)→バチスカーフ(4)→ピグーラジュ王の国(5)→ヴェルキ・エレクトロニックの本拠地(6~8)→タレドシア王国(9)→病院(10)、となる。最後に一言。病気の少年が、クレクス先生によって「治る」というのは、非常に分かり易い。クレクス・シリーズ3作の中で〔どれも、観ていて辟易するが〕、後味は一番爽やか。

マーチン・バランスキーは出演時恐らく13歳。ボサボサの赤毛で、あまりポーランド人らしくない。映画出演はこれ1作のみ。


あらすじ

車椅子の少年が病院の通路を走行し、自分の病室に戻る。無論、個室ではない。少年は、ベッドに直角に車椅子を止めて、手で片方ずつ足をベッドに乗せると、車椅子を密着させ、ベッド上部の鉄枠に付いたグリップを両手で握り、全身を引き上げて(1枚目の写真)ベッドに移行する。一生こんなことのくり返しかと思い、涙ぐむ少年。すると、突然、目の前に長いあごひげの男が出現する。そう、クレクス先生だ。「やあ 坊や」。少年は、本で読んだのか、「クレクス先生?」とすぐに分かる。「そうだよ。君に会いに来た。泣かんでいい。私は、前に小さな子と会った。君はその子と よく似ておる。君さえ良ければ、その子の話をしてあげよう」(2・3枚目の写真)。「その子は、恐れと寂しさを克服できたんだ。すべては、ヴェルキ・エレクトロニックが、ロボット軍団を使って発明者の島を侵略・支配したことから始まる。彼は、パテントニーを首都とした」。そして、ロボットの軍団の映像に切り替わる。その先、4分35秒~42分50秒の間の出来事(少年は登場しない)については、上記の解説を参照されたい。
  
  
  

クレクス先生は、夕闇迫る中、タレドシア王国の王アポリナレによって用意された帆船に一人向かう。船員はもう甲板下のハンモックで寝ているが、一人だけ船首楼に立っている少年がいる。少年は、先生が船に乗り込むのを見て、出迎えに行く。「今晩は先生。僕 キャビンボーイです。名前はピエトレックです。みんなを起こしましょうか」。「私たちだけで やれるだろう」。そう言うと、先生はピエトレックと並んで立ち、船首を向いて短い棒を取り振り、「魅惑の帆船よ、波を切って進むがいい…」と命じる。すると、船は誰の手も借りずに出港していった(1枚目の写真)。先生は、ピエトレックを甲板下に連れて行き、「よく お眠り。前途は長く、危険が待ち受けている」と声をかける(2枚目の写真)。先生は夜も寝ずに船を操る。先生の独白:「私は、暗闇にまぎれて港から船を出航させ、日の出の頃には、ベルガムテ諸島に向かっていた。この旅の初めから、私には、これがユニークな冒険になると分かっていた。私は、かつて学校の屋根裏で秘密を破壊され すべてを失った。直に、乗組員と会うだろう。彼らには、決して 恐れや弱さを見せてはならん。それが、この遠征の成否の鍵だ」。『クレクス先生の学校』で、自分の「虚無的で気弱な態度」が事態を悪化させたことへの反省であろう。先生は起床のベルを鳴らし、それで目が覚めた乗組員たちが一斉に起きてくる。王に対して「船長と13人の乗組員」と要求したはずだが、現れたのはピエトレックを入れても9人だけ〔船がいつの間にか洋上を走っていることに誰も驚いていないのも不自然〕。その場で、船長が乗組員を先生に紹介する(3枚目の写真)。全員の名前が(ピエトレック以外)Bで始まっている(『クレクス先生の学校』の生徒はAだった)。乗組員の中には、ヴェルキ・エレクトロニックの工作員がボニファツェと名前を変えて潜入している。因みに、2本マストの帆船は小型とはいえ、セットでなく本物だ。最初に起きたトラブルは、コンパスが狂い出したこと。これに対しては、クレクス先生が自分の顎髭をコンパスに変え、「これからは、私の髭が北を指す」としたことで解決。しかし、数日すると効果が弱まったので、ピエトレックに「私のキャビンに行って、髭伸ばしの錠剤を持って来てくれ」と頼む。しかし、そこにはボニファツェが入り込んでいて、錠剤を盗もうとしていた。そこに突然ピエトレックが入って来たので、ボニファツェは、「何て怠け者だ、だらしないぞ、埃だらけじゃないか」と叱って立ち去る。「なぜ、用もないのに彼がいたのか?」。この時から、ピエトレックはボニファツェを警戒するようになる。ある日、ボニファツェは、もっと直接的な行動に出た。ハンモックで寝ていたコックからフライパンを奪うと、それで操舵手の頭を強打したのだ。そして、持参した鏡を使い、ヴェルキ・エレクトロニックのアロイゼ将軍の高速駆逐艦に光で合図を送る。しかし、ボニファツェのいないことに気付いたピエトレックがパチンコで鏡を割って妨害する(4枚目の写真)。その音に駈け付けたクレクス先生は、海賊船が接近して来ることに気付く。
  
  
  
  

クレクス先生は、帆を降ろすよう命じ、ピエトレックに煙発生機を持って来させる。煙発生機は大きな手動式の噴霧器のようなもので、ピストンを動かすことで霧を作り出し、帆船を徐々に包んでいく。「全員、甲板の下へ。潜行するぞ」。霧を発生させて、その中に船を隠すだけかと思っていたら、帆船を潜水艦に変えるものなのだ〔びっくり!〕。徐々に潜行する帆船。窓からは、アニメの可愛い魚が見える。それを見て微笑むピエトレック(1枚目の写真)。帆船は、水圧など無視して深海まで潜って行くと、突然、深海の底に特別な空間があった。そこは深海の女王アベの国。だから深海の底に空気がある。空気の中なのに、帆船は なぜか落下せずゆっくりと降りて行く。しかし、接地の衝撃で修理に3日かかる破損を受けてしまう。女王の国は正常の空気圧なので、船底のドア〔なぜドアが?〕から全員が外に出る。そこには奇妙な生物もいる。クレクス先生は 予想通りイカ墨を見つけ、インク代わりになると大喜び〔イカ墨は、実際に「セピアインク」として販売されている。ただし、色は紺色ではなくセピア色〕(2枚目の写真)。その後、女王主催のパーティでピエトレックはお菓子に舌鼓を打つが(3枚目の写真)、ボニファツェは大量の角砂糖を盗み、それをイカの水槽に投げ込む。お陰でイカ墨の色が白くなってしない、役に立たなくなる〔事実関係は不明〕。
  
  
  

帆船の修理を待っている時間はないので、女王は自らのバチスカーフで海面まで浮上するよう計らってくれる。修理要員を残してバチスカーフに乗り込む一行だが、修理要員にされたボニファツェは、おべんちゃらを言ってバチスカーフに乗せてもらう。全員が乗り込み終わると、バチスカーフの中央制御システムから自動音声が流れ、「浮上を開始します、旅の苦痛を和らげるため貝の奏でる音楽で お眠り下さい」。ここから、映画は第2部に入る。一人目を覚ましたままのクレクス先生は、ボニファツェが眠っていることを確かめ、ピエトレックを起こす。そして、「君に秘密を見せておきたい。パイ・ヒー・ヴォー師から頂いたものだ。この先、大きな危険が待ち受けておる」と言い(1枚目の写真)、ダイヤモンドの玉を「偉大な力の源」と説明して取り出す。先生が呪文を唱えると、玉は明るく光り始める(2枚目の写真)。しかし、深海から浮上する潜水艇の中で発生した強大なエネルギーは、ヴェルキ・エレクトロニックの特殊なエネルギー探知機で捕らえられてしまい、さっそくアロイゼ将軍が浮上地点に送り込まれる。バチスカーフは、将軍が待ち伏せる中、アプテカーリ半島の海岸に到達する(3枚目の写真)。
  
  
  

海岸には、将軍が待ち構えてレーザー銃で殺そうとするが、そこにボイガ・ファルマッチ王国の使節団が現れ、一行を王の元へと案内する。着いた先には、ギリシャ神殿があり、古代ギリシャのような衣装〔ただし、色は白でなく黄色〕をまとったピグーラジュ王がクレクス先生を歓迎する。この王様、クレクス先生の錠剤や軟膏が大好き。だから、先生は賓客となる。王は、先生を神殿の中に招じ入れ、地下通路を通って、洞穴に匿っているアルチメカーニックの元に連れて行く。一方、ピエトレックたちは、住民たちに歓迎されていたが、途中でこっそり抜けて木の陰に隠れたボニファツェを見て、ピエトレックもすぐに後をつける(1枚目の写真)。そして、ボニファツェが無線機を取り出し、特定の地点で将軍と会うよう指令を受けて走り出すと、ピエトレックも追って走る(2枚目の写真)。しかし、岩陰で将軍とボニファツェが密談をしている前に飛び出してしまい、捕まり(3枚目の写真)、麻酔で眠らされ、ヘリコプターで将軍と一緒にヴェルキ・エレクトロニックの本拠地へ連行されてしまう。
  
  
  

ピエトレックは、ヴェルキ・エレクトロニックの前に連れて行かれ、直接尋問を受ける。「このクソガキめ、お前は将来がかかっとるのが分からんのか?」と脅した上で、「クレクスが与えられた奇妙なエネルギー物体」のことを話すよう命じられる(1枚目の写真)。しかし、ピエトレックは、「知らない。たとえ知ってたって、教えるもんか」と拒む(2枚目の写真)。「この強情な わんぱくめ。われらを 欺こうというつもりか?」。将軍も「いいか、坊主、陛下を怒らせるんじゃない」と助言する。ピエトレックは黙ったまま。「話さぬのだな? なら、お前を 郵便切手自動舐め機に変えてやろうか?」。ピエトレックは侮辱するように舌を出す。ヴェルキ・エレクトロニックは、ここで13世代の新ロボットとして、再現したフィリップを登場させる。一番びっくりしたのは将軍。かつてのボスだからだ。ヴェルキ・エレクトロニックは、フィリップのロボットにピエトレックを監禁するよう命じる。真っ暗な部屋の中に突き落とされ(3枚目の写真)、「動くな。何も触れるな。どこも高電圧だ」と命じられる。真っ暗な中に一人取り残され涙ぐむピエトレック。
  
  
  

一方、クレクス先生の一行は、アルチメカーニックが「発明者の島」に残しておいたロケット機でヴェルキ・エレクトロニックの本拠地へと向かい、巨大化させたパスタで、ロボット兵を次々と無力化していく。危機感を覚えたヴェルキ・エレクトロニックは、クレクスの意図を知ろうとフィリップ型ロボットにピエトレックの拷問を命じる。ピエトレックが電気イスのようなものに座らされた時(1枚目の写真)、間の抜けた話だが、中央コンピュータからロボットに、エネルギー値がゼロに近付いているので緊急充電するよう指令が入る。一方、ヴェルキ・エレクトロニックは、クレクスの攻撃材料が、「水、小麦粉、卵」であると知り、熱湯をかけるよう命じる。これは逆効果で、溶けたパスタでロボット兵がショートを起こして燃え出してしまう。フィリップ型ロボットへの充電は完了し、「10秒以内に充電を停止せよ」との指令が入る。それを聞いたピエトレックは、慎重に頭を装置から外し(2枚目の写真)、イスから抜け出すと〔拷問イスからそんなに簡単に抜け出せるものか?〕、充電値をマックス(6倍)まで上げる。当然、過充電でロボットの脳は破壊され(3枚目の写真)、黒焦げになる
  
  
  

そのことを知ったヴェルキ・エレクトロニックは、至急将軍を向かわせる。ピエトレックの方は、監禁された部屋から抜け出せないでいる(1枚目の写真)。そのうちにドアが開いて将軍が入って来る。将軍は、黒焦げのフィリップを見て、「やってくれたな、この小僧!」と銃を向けるが、そこに着陸した一行の中の1人の船乗りが助けにきてくれる(2枚目の写真)。アルチメカーニックと残りの船員は、捕らえられていた科学者たちを無事に救い出す。ボニファツェと建物外に残ったクレクス先生は、ダイヤモンドの玉を取り出して呪文を唱え、中央コンピュータを破壊する。万策尽きたことを知ったヴェルキ・エレクトロニックは、脱出用の大型ロケットで宇宙へと飛び立つ〔第3部へ続く〕。クレクス先生は、これまでしてきたことの罰として、ボニファツェことボニ・アル・ファツェゴを幼児に戻す。そこに、走って逃げ出してきたピエトレックが、「先生!」と言って抱きつく(3枚目の写真)。次に現れたのは将軍。先生は、彼を幼児に戻すのではなく、大きな水槽を積んだ船で、海の表面に漂っているインクを吸い取ってくるよう命じる〔インクの回収ではなく 環境汚染の解消のため〕。最後に現れたアルチメカーニックは、仲間の科学者を救ってくれたお礼にと、「辛苦の航海のすべてを埋め合わせるだけの価値のある」地図を渡してくれる〔インクが自噴する場所が示されている〕。
  
  
  

クレクス先生の一行がタレドシア王国に戻ると、大歓声で迎えられる。ピエトレックは、先生と肩を組んで幸せそうに王宮に入って行く。吉報を待ち受ける王アポリナレに向かって、クレクス先生は、帆船に積まれた樽にはインクは一滴も入っていないと答える(1枚目の写真)。王の顔は急に曇り、卒倒する女性も。それにお構いなく、先生は仲間の船員に合図する。彼らはアルチメカーニックの地図を見ながら、王宮前の地面に巨大なコルク抜きのようなものを置くと、回転させて穴を掘る。すぐに飛び出す良質の黒いインク。アニメで描かれているが、自噴する石油そっくりだ。「これぞ、タレドシアの宝のインクですぞ。二度とインクで困られることは ありますまい」。船員が噴出口に巨大な蛇口を挿入し、いつでも欲し時に欲しいだけ得られるようになる。湧き上がる拍手と歓声「サラーム・アライクン!」〔「おめでとう」「ありがとう」という意味のイスラム語〕。一番嬉しそうなのがピエトレック(2枚目の写真)。王宮からは、国王夫妻を先頭に、「♪偉大なるかなクレスト先生、先生にできないことはない」「♪ウインク1つで喜びを、インクを与えて下さる」「♪サラーム・アライクン、サラーム・アライクン 先生」(3枚目の写真)。
  
  
  

歌を聴きながら、病室のベッドで幸せそうに微笑む少年(1枚目の写真)。目を覚まして体を起こすと、机の上に 光るダイモンドの玉が置いてある。少年は普通の子と同じようにベッドから足を下ろすと(2枚目の写真)、立ち上がり、光る玉を手に取る。僕はもう 車椅子なしで歩けるんだ! そして、不思議な思いで少年は玉を見つめる(3枚目の写真)。
  
  
  

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